巨匠 Barry Harris…
ジャズ・ピアニストのバリー・ハリス(Barry Harris)が死去。米国の公共ラジオ局NPRによると、ハリスはここ2週間ほど入院していましたが、新型コロナウイルスによる合併症のため、12月8日にニュージャージー州ノースバーゲンのパリセーズ・メディカル・センターで亡くなっています。91歳でした。
初めてバリーハリスの演奏に触れたのは師匠の岡安さんのレッスンだったと思います。当時、岡安さんの自宅にレッスンに通っていてリズムチェンジ(ジャズを学ぶ上で最も大切なコード進行の一つ)をやってみようということになって、おもむろに岡安さんのレコード棚からバリーハリスの”At The Jazz Workshop”という作品を取り出して、その作品に収録されている中の”Moose The Mooche”というリズムチェンジを聴かせてもらいました。”佐津間こういうのを知っていないとダメだよ♪”とそれを聴きながら耳についたフレーズをその場で岡安さんがコピーしてわかりやすく解説してくれたのをよく覚えています。ジャズは言葉であり、ジャズの巨匠の演奏(言葉)をよく聴いてまずは真似してしゃべってみる!ということをそこから学びました。それからそのレコードは私の愛聴版になりました。
アメリカに留学中にニューヨークでバリー氏の演奏を何度も聴きに行きました。ワークショップにも参加しました。3時間くらいのそのワークショップをおそらく当時70歳を越えていたバリーさんでしたが、初めから終わりまでその会場にいる誰よりも元気に、熱く教えていただいたことがとても印象的でした。
素晴らしい音楽を残してくれたバリーハリス氏に感謝を…。
どうぞ安らかに…。